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実家に戻ってきて初めてのバイトの面接

午前11時半。小綺麗な応接スペースで、アクリル板越しに採用担当者と向かい合う。

履歴書を見てやっぱり聞かれた。「就活しなかったの?」

「自分のペースで働こうと思いまして…」とモニョモニョと言葉を濁して答えた。

(もしかして障害者だから?)と暗に聞かれた。

「しっかり国立の大学出てるし、まだ若いし、定職についた方が良いと思いますけどねー」そう言われた。

「ハハ…」と愛想笑いで、ごまかすように返事した。
何かその後に続く言葉を期待していたのだろうが、自分の口からは何も出てこなかった。

脇の下が冷たい汗で濡れているのが分かった。



仕事内容は思ったより大変かもしれない。

バイトの募集画面には「簡単作業」と書かれていたけど、今日の話では「重要な作業」「ノルマは無いけど、この作業が遅れると次の作業が滞る」ということだった。



週5か。1週間のうち5日間も、気持ちのいい日中の時間を日の当たらない部屋で労働するのか。モヤモヤ。

自分は、どこか旅行に行きたいわけでもない。お洒落な服を買いたいわけでもない。友達や恋人がいて、交際費がかさむわけもない。実家で暮らすから家賃はかからない。

そんなに金は使わないから、週5で働く必要が無いと思う。


面接から帰宅して、妹と昼食をとった。妹に「いきなり週5で働くんだねー、もっと好きな時間に働いたら良いのにー」と言われて、そうだよな…と思った。

自分は何に押されて、この週5フルタイムのバイトの面接を受けに行ったのだろう。

母に「大手だ」「福利厚生が良い」「あなたの希望の単純作業だ」と言われ、それに従った形だ。

本当は、本当は…
週4(できれば週3)で5連勤を避けたい。例えば「2日働き→1日休み→2日働き→2日休む」として、いつでも「明日働けばその次の日は休み」という状態にしたい。

できるだけ働く時間を減らして、図書館に行って本を読みたい。公園や神社に行って緑を眺めながらぼーっとしたい。慣れ親しんだ町をのんびり散歩したい。こういう時間をできるだけ長くしたい。

「お金」を使ってしたいことが、ほとんど皆無。だから自分は、そんなに稼ぐ意味がないように思える。

食費、光熱費、水道費、社会保険料、その他雑費。
それだけ自分で賄えれば、どんな仕事をどのように働いたって良いのではないか。

とは言っても、就職しないことへの漠然とした不安、多大なお金・労力・愛をかけて大人になるまで育ててくれた両親への申し訳なさ、社会から逸脱したダメな人間であるという感覚、は消えない。